女性ホルモンの分泌異常により、本来あるべき子宮内膜の周期的変化が障害を受けて、生理が来ない場合を無月経と呼びます。無月経であれば、当然排卵も障害され、無排卵症の状態が推定されます。
無月経は、視床下部、脳下垂体、卵巣のいずれかの機能的異常が原因と考えられます。また、それ以外に内分泌・代謝性疾患や子宮自体の病変によっても稀に起こることもあります。
視床下部性無月経
視床下部性無月経は、GnRHの分泌障害による無月経と理解して下さい。
生活環境の変化(就職・転居など)にうまく順応できなかったり、対人関係でストレスがたまったり、過度のダイエットをしたり、過度のスポーツをしたりすると、視床下部が影響を受けて、GnRHの分泌障害により無月経となります。また、若い女性にみられる神経性食思不振症も同様に視床下部性無月経の原因となります。
脳下垂体性無月経
脳下垂体性無月経には2つのタイプが考えられます。1つは脳下垂体前葉のFSH・LH産生細胞の機能障害であり、当然FSH・LHの分泌低下が起こるわけですから、無月経となります。もう1つは、プロラクチノーマと呼ばれるプロラクチン産生腫瘍が脳下垂体前葉にできた場合で、過剰産生されたプロラクチンというホルモンが卵巣機能を障害して無月経となります。
卵巣性無月経
エストロゲン・プロゲステロンを産生する卵巣自体に機能低下があれば、当然無月経となります。これを“卵巣機能不全”と呼ぶわけですが、閉経はまさにこの卵巣機能不全の典型と言えるでしょう。
その他の内分泌・代謝性疾患などによる無月経
副腎機能障害(副腎性器症候群・クッシング症候群・アジソン病など)や甲状腺機能障害(とくに甲状腺機能低下症:粘液水腫)では無月経となります。また、最近では少なくなっていますが、人工妊娠中絶を繰り返すことにより子宮内膜が癒着してしまうと、正常な子宮内膜の増殖面積が減少するため無月経となります。これをアッシャーマン症候群と呼びます。
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